女優の麻生久美子(33)、俳優・大泉洋(38)が映画「グッモーエビアン!」(来年公開、山本透監督)にダブル主演することが決まった。原作は作家・吉川トリコさん(34)の同名小説。パンクバンドのギタリストだった母と娘、血のつながっていない父との心温まる家族の物語で、先月、第1子妊娠を発表した麻生にとっては思い入れの強い母親役となる。「子供を授かった後の撮影で、特別な気持ちで臨むことができた」と、感慨深げに話した。
07年にスタイリストの伊賀大介さんと結婚。現在、妊娠5か月の麻生。11月いっぱいで撮影は終了しており、おなかに赤ちゃんがいる状態で母親役を演じた。これまでも母親役を演じたことはあったが、「実際、自分にも子供を授かった後の撮影。その時には分からなかった新しい発見があり、特別な気持ちで臨むことができた」と、感慨深げに振り返った。
「グッモーエビアン!」は吉川さんの同名小説が原作。パンクバンドのギタリストをしていた母・アキ(麻生)、同じバンドでボーカルだった父・ヤグ(大泉)、しっかり者の15歳の娘・ハツキ(三吉彩花)という3人の家族の物語だ。
一つ屋根の下で仲良く暮らすが、ヤグはいまだにアキと入籍しておらず、ハツキとも血がつながっていない、という複雑な“父子関係”。劇中ではそこに隠された秘密が、ある出来事をきっかけに明らかにされていく。
映画化の理由について、宇田川寧プロデューサーは「血はつながっていなくても、互いを信じる心、思いやる気持ちがあれば、家族なんだ、という普遍のメッセージ性にひかれた」と説明。脚本作りに時間を費やした力作で「笑って泣ける作品になった」と自信をのぞかせている。